2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

おふたりのこと

通勤の電車の中で今読んでいるのは、武田百合子さんの「富士日記(中)」。『今朝、主人はりんどうを一本、濃い、まっさおの花が七輪もついているのを、胸のポケットに入れて庭を下りてきた。起きぬけに、ぼんやりと庭に出ていた私の前を、胸を反らせて、花…

7月26日

7月26日といえば、お母さんの誕生日。生きていれば何歳なのかと計算してみると、多分55歳。おじいちゃんに「お母さんのお供え、ちゃんとしてあげるんで」と、あんなにも言われているのに、ちゃんと出来ていない。仏壇の電球も切れたままやし、花も造花…

本を愛しなさい

長田弘さんの「本を愛しなさい」をここんとこ毎日、眠る前に読んでいる。読んでいるとすぐ眠くなって、眠いなりにもおんなじところを何回も何回も読む。 『オーデンの父は、サクランボを盗む人間をきらった。働いて報酬を受けとるのではなく、利益のために働…

あとがき

加藤久仁生さんの「あとがき」を読み返している。読み返しているというか、見返している。全部好きだけれど、今のわたしの気分にぴったりなのは「餅」の章。男の子が大きなお餅と一緒に過ごしている。あたまの上に載せたり、お手玉にしてみたり、お餅の上で…

なやみ

悩みのないひとなんていないよ、と、昨日だったか、一昨日だったか忘れたけど、そんなことを言っていたドラマか映画を見た(何かは忘れた)。そんなことは、よく聞くような言葉で、何も思わず、何も感じず、ぼんやりと見ていた。 ぼんやりしながら、しばらく…

まばたき

今日ずっとあたまの中にあったのは、なんで今更、な、数ヶ月前に観た映画の一場面。市川実日子主演の「Blue」 すきなひとの部屋にあった画集を借りてきて、自分の家で見ている場面。そのあと、自分でも絵を描き始めるのだけれど、物が少ない部屋で、広い机の…

小風呂敷

あまり好きではない夏がはじまりはじめている。中川政七商店に置いてあるものが好きすぎて、しずかにいつも興奮して、そんで、ぽつぽつ、少しずつやけど、わたしの手元にも増えてきている。おととい買った小風呂敷というものもとてもいい。眺めていると、な…

27歳フリーター

これからのことについて考えることなんてほとんどなかった。わたしは今27歳フリーターで、わたしが高校生の時、アルバイト先に27歳フリーターの人がいて、「27歳フリーター」と呼んで、こっそり馬鹿にしていたのだけれど(その人のことは好きだったよ。…