ブルーベリーと目薬と

今日、ケーキをたのんだら、

ケーキの横に、ブルーベリーのようなものが添えられてた。

それは、ブルーベリーなのかもしれないし、ブルーベリーじゃないかもしれない。

ちょっとわからない。ブルーベリーよりちょっと大きかったような気もする。


昔働いていたお店のお客さんで、当時大学を卒業したばかりの女の子がいて、

その子は、ものすごくまっすぐずっと目を見て話す子で、

(わたしが働いていたのは美容室なので、鏡ごしでまっすぐ)

わたしは、その子の目を見て、じーっと見て、うわあっと思った。

黒目が真っ黒で、きらきらと光っていて、小さい子どもの目みたいやった。

だから、目、めっちゃきれいですね、って言って、なんでそんなに目がきれいなんか聞いてみた。

そしたら、やっぱり、昔からおばあちゃんに目を大事にしいやと言われてきてたみたいやった。

その子が言っていたのは、

ブルーベリーを毎日食べることと、目薬を毎日さすこと。


それを聞いたばかりのわたしは、

その子の目があまりにもきれいやったから、いろんなひとに言ってまわった。

ブルーベリーと目薬のこと。

(目薬をさしすぎるのはあんまりよくないみたい)

ブルーベリーってそんなに食べる機会がないから、わたしはいつのまにか忘れていたけど、

このあいだ、おねえちゃんの家の冷蔵庫のなかにブルーベリーが入ってた。

おお、おねえちゃんとあの子がうっすらとつながってる、と思ったのを、

今日、ケーキに添えられたブルーベリーのようなものを見て思い出した。