羨望

今日はとてもうらやましいひとに3人も会った。


ひとりはお客さん。26歳の女の子。(歳まで知った)

サスケという漫画があって、そのひとは10巻までしかそれを持っていなくて、

そのつづきが出ているかどうか知りたい、と言っていた。

調べると、やっぱり10巻までしか出ていなくて、それももう随分前に出たきりだった。

10巻で完結しているものか、そうでないかもよくわからなかった。

それを知ったそのひとは、その10巻がどれだけおかしな終わり方をしているか、

必死で、内容をしゃべった。けっこうくわしく。勢いよく。

(せっかく話してくれたけど、覚えていない)

こんなひとに会うと、なんだかうれしくなる。

きっと、帰ってからもだれかに言ったんやろうな、と思う。やっぱり10巻までやったって。

どんな終わり方をしているのかわたしもちょっと気になる。



もうふたり。

わたしが昼間に帰ってきたとき、

1階でエレベーターを待っていたら、

1階差くらいでふたつのエレベーターが下りてきていて、

先に着いたエレベーターから、小学2年生くらいの男の子が勢いよく飛び出してきて、

隣の1階遅れで下りてきていたエレベーターに乗っていた友だちと思わしき男の子を、

もう、ものすごい楽しそうに、ほんとうにうれしそうな顔をして、

驚かそうとしていた。というか、驚かしていた。

(でも、驚いてはいなかった。多分隣の子はいることをわかっていたんやろうね)

そのあとふたりでまた楽しそうに走ってどっかに行った。一瞬やった。

なんなんやろうね。

無敵やなぁ、と思った。

平和やと思った。