傘
さむい。
このごろ、夜に雨が降ることが多い。
だから、毎回、みんなが職場から傘を持って帰ってきて、
でも、つぎの日はだいたい晴れるから、そのままどんどん傘がたまっていく。
今、玄関がすごい。「いっぱいすぎるなぁ」って、おとうとと笑った。
風邪をひいていたからか、鼻がまだつまっていて、なんだか耳も、目の、あのちっちゃい穴までも、
からだ全部がつまっているみたいで、くるしい。くぐもってる。
やりたいことはたくさんあるのになんにもやれていない。
あせる。けど、なんにもできない。
本だけは読める。
さっき、こたつで、また高山なおみさんの「今日もいち日、ぶじ日記」を読んでいた。
『「ほいじゃがみいは、文がヘタでも、最善を尽くせばええんよ」とスイセイに励まされる。』
『「文が書けなくなったら、こうして外へ出て、体を動かせばいいんだよね」と私が言うと、
「七転八倒いう言葉があるじゃろう。あれは、体も頭も使ってやることじゃけえの。みいのんは、
まだ一転二倒ぐらいじゃろう」と笑い飛ばされる。』
今からちょっとがんばって、あしたもちょっとがんばる。あさっても。