歯医者からみえる木
親知らずを抜いた。二日続けて上の歯を二本。
今日の朝は混んでいて、痛い麻酔を打ってもらってから抜くまですこし待った。
その間、目の前にうつし出されているわたしのレントゲン写真と、
窓の外に見える木を交互にみていた。(歯医者さんは3階)
レントゲンは、歯並びの悪いわたしのだとちゃんとわかるのがおもしろい。
昔МRI検査をしたときもしっかりとわたしのあたまのシルエットだった。
足のレントゲンを撮ったときは、わたしにもゆびの骨がちゃんとあるんだと思ったのだった。
そんなことを思い出しながらみていた窓の外の木の先端は、ずっとそよそよとちいさく揺れていて、
きっとここからいつも誰かにみられているんだろうなと思った。