白いおにぎり
炊きたてのごはんを、ラップの上にのせて、
岩塩をぱらぱら〜ってふって、ちょっとだけにぎって、
それを食べるのが、好きです。
ごちそうさんを見ていて、白いおにぎりがおいしそう! って思って、はじめた。
「炊きたて」が、ポイント。ほんとうにそれだけでおいしい。
ごちそうさん、もう少しで終わってしまう。あと3回かな。
駅のアーチ型の天井を見るたび、ふふ、ごちそうさんでやってたやつ、と思ってる。
大正とか、わたしが生まれるもっと前の昭和とか、
その時代も生きていたひとの言葉を、なにかで読んだら、
同じところを何度も読み返してしまう。光ってるように思う。
『お金もないし、ものもないし、ないものは作る、
あるものは最後まで使いきる方法を考えるということをしたわね。
服も繕って大切に着る。本もないから、あるものは何でも、くり返しくり返し読んだわ。
他に気をそらすものもないから、中味がすーっと入ってきてね。
雑誌なんかだと隅から隅まで読んで、最後はトイレでくしゅくしゅ丸めてお尻をふくの。
それが溜め肥に落ちて肥料になって、むだなものなんてひとつもない。
ものがないっていいものよ。いま、つくづくそれを思うわ。』【ひとつ前のクウネルより】